<好きな人との結婚>
ミキさんは、見た目どおりの愛くるしく優しい性格の女性でした。
「付き合って」と言われれば、
断る方がむずかしいとさえ思えるような女性なのです。
ところが本人は、いたって深刻。
「好きな人には愛されない」
「私は受け入れてもらえない」
表情は乏しく、元気がないのです。
「愛されない」という想いが強く、
男性と一歩踏み込んだ会話ができないと悩んでいたのです。
その、ミキさんの「プライベートレッスン」参加時の
お便りをご紹介しましょう。
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■件名:「好きな人に愛されたいです」
(参加申込時、ミキさんからのメール)
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今年、お付き合いまでいま一歩踏み切れず、
友だち以上恋人未満の関係を1年ほど続けていた彼に
彼女ができたことを知り、失恋しました。
>
その事実を知ったとき、
「どうしてもっと早く自分の気持ちと向き合わなかったのだろう。
好きな気持ちを伝えなかったのだろう」と、とても後悔しました。
そして、自分を責めました。
>
自分の気持ちを伝える機会は何度もありましたが、
肝心なところで怖くて逃げていたのです。
そのときは人生終わりだ、と思うほど落ち込みましたし、
久しぶりに生きた心地がしなかったです。
>
もう、こんな人には出逢えないのではないか、とも思いました。
>
好きな人に愛されたいです。
そして、パートナーと一緒に人生を歩んで行きたいです。
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【ひろ&れいこより】
ミキさんに限らず、
「自分は愛されないんじゃないか」
「受け入れられないんじゃないか」
と想う人は多いですよね。女性だけでなく男性にも。
ミキさんもその恋人未満だった男性というのは、
自分に少なからず好意を寄せている、とは知っていたのです。
でも、もっといい人がいるかも、と思いほかの人も探したのです。
「少しだけ愛されている」という感覚が安心を生み、
それがほかの人へと意識を向けさせたのですね。
ですが、一見ぜいたくに見える彼女の行動も実は意味があります。
深いところで自分は「愛されないかも」
「自分は受け入れられないのかも…」という恐れがあるのです。
その恐れを味わいたくないため、好意を寄せてくれてはいるけど、
アプローチまではしてこない彼に、
ミキさんの方からもアプローチしないのです。
「愛されたい」という願望を「愛されない」
という想いでブレーキをかけ、
ミキさんの行動をストップさせてしまっていたのですね。
彼女が悔やんだのはその男性が
自分に好意を寄せていることを知っていたから。
けれどその期待に応えていいのかどうか迷っているうちに
別の、ミキさんより積極的な女性が現れ、
彼の気を引っぱったのです。
本当に欲しいものを手にしなければ、
欲しくないものを手にしてしまうのですね。
「プライベートレッスン」がはじまってすぐの頃ミキさんはこう言いました。
「2、3人いた異性の友だちからもメールの返信がこなくなった。
もう、いい人との縁が完全になくなり自信がなくなってしまった」
―と。
そこで私たちは、笑いながら
「それはミキさんがあんまり魅力的だから。
魅力があり過ぎておいそれとメール出せないんですよ」
とお伝えしたのです。
「愛されない」という想いが強すぎて自分の魅力に気づかない。
ミキさんに私たちが世の男性陣の声を代弁したのです。
するとミキさんはキョトンとした顔をし、
腑に落ちないまま以前から参加を予定していたパーティーに出かけることにします。
「まぁとにかく…。出るところに出て行けばわかりますよ」
とだけ私たちは伝え、そのことばを頼りにミキさんはパーティーに出かけました。
(このときの心境はまさにシンデレラが舞踏会に出かけたときと同じですね。)
するとそのパーティーにきていたのは90人。その半数の45人の男性の中で「いいな」と思った人から声をかけられます。
その後連絡先を交換、逢うようになり、「結婚を前提に付き合ってほしい」と告白されます。
「プライベートレッスン」に参加するようになって、恐れの消えていったミキさんは、「はい」とだけ答えます。断る理由はもうなくなったからです。
元々、彼女にあった「愛されない」という思い込みが
→「愛されていいかも」そして→「愛されるのかも」に変わり、結婚まで手にしていったのですね。
最後にミキさんのお便りをご紹介し、終えることにしましょう。
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■件名:「結婚することになりました」
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ひろさん、れいこさんこんばんは。
毎日暑い日が続きますが、お元気にされていますか?
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今日は、ひろさんとれいこさんにご報告があります。
今年出会った彼とお付き合いすることになったとは
ご報告していたと思うのですが、
このたび、その彼との結婚が決まりました。
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来年、結婚式を行います。
こんなにも早く結婚することになるなんて、
自分でも驚いています。
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実は、結婚が決まって一時は嬉しかったものの、
マリッジブルーというか、気分がすっきりせず、
いまひとつうれしい気持ちになれませんでした。
今は復活したので、やっとこうしてメールが
書けています。
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出会ってまだそう経ってもいないのに
結婚を決めてしまってよかったのだろうか、
と悩みました。
一時は好きかどうかわからなくもなりました。
こんな気持ちのまま結婚していいのだろうか
と思いました。
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彼の言動一つひとつにも腹が立つことがありました。
欠点ばかりを探しているような状態だったんです。
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プロポーズされた時も、結婚する方向ではあるものの
正直迷いました。
その時に不満を彼に伝えました。
伝えたらなんだかすっきりしてしまって
その後そのままOKしました。
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ときどきぶつかりもしましたが、
不思議と結婚をやめようという選択肢はなかったです。
ちょっと、やめようかなという気持ちが浮かんでくるものの、
すぐその考えは消えていきました。
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やっと落ち着いてきて、前向きに今結婚のこと考えています。
結婚してみて、ダメなら、そのときまた考えればいいやって
思えるようになりました。
まずは、やってみないとよくわからないですからね(笑)。
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彼からは、私のことを好きでいてくれるのが伝わってくるので、
申し訳ないくらいです。
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あんなに、愛されることを望んでいたのに、
なんだか、自分の気持ちは落ち着いていて不思議です。
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自分が頑張る必要がなくて、
逆にこれでいいんだろうかと思うほどです。
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私が、結婚まであと一歩というところにこれたのも、
ひろさんとれいこさんに根気よく色々と教えていただいたおかげです。
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ひろさんとれいこさんに出会ってなかったら、
迷路の中を今でもさまよっていたかもしれません(笑)。
本当にありがとうございました。 |
(ミキ)
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<ひろ&れいこより>
これからは、シンデレラのように愛されていくでしょう。
おめでとう、ミキさん。